パニック障害とは(医学的な定義)

パニック障害とは(医学的な定義)のタイトル画像 パニック障害

「パニック障害」を簡潔に説明すると

・予期しないパニック発作(極めて激しい恐怖、身体的な苦痛などが突然現れ、短時間で治まる現象)が繰り返し起こること

・予期不安
(また発作が起こるのではという不安)や回避行動(発作の起こりそうな場所・状況などを避けること)が現れ、日常生活に支障をきたす

という精神障害です。
さて、このパニック障害は医学的にどう定義されているか、ご存知ですか?

ぴょん
ぴょん

実は医学的な定義があり、どういうものなのかが具体的に説明されています

この記事では、なかなか知る機会のないその定義をまとめました。
これは、医師が患者を診察する際の基準の一つでもあります。

国際的に広く使用される精神疾患の医学的基準には、次の二つがあります。

DSM-5(米国精神医学会の診断基準)
ICD-11(WHOの国際疾病分類)
※ICD-11の日本語版は2027年頃に発表予定(2026.1月時点)。

この二つの基準では、パニック障害は次のように定義されています。

DSM-5(米国精神医学会の診断基準)

◎予期しないパニック発作が繰り返し起こる

◎予期しない発作が繰り返し起こった後(1回以上)、1ヶ月以上①~③のいくつかが続く
①さらなる発作について絶えず心配する(予期不安)
②発作の(身体・精神への)影響や結果を絶えず心配する
③発作に関連する場所・行動の回避など、不適応的な行動変化

◎これらの症状(繰り返すパニック発作、予期不安、回避行動など)が薬物や他の身体疾患(甲状腺機能亢進症など)によるものではなく、他の精神疾患(PTSD、社交不安症など)ではうまく説明されないこと

出典・引用:DSM-5, アメリカ精神医学会 (APA) Table 3.10, Panic Disorder and Agoraphobia Criteria Changes from DSM-IV to DSM-5

ICD-11(WHOの国際疾病分類)

◎「不安または恐怖関連症群」の中に分類される。

◎特定の刺激や状況に限定されない、予期しないパニック発作が繰り返し起こることが特徴
※「特定の刺激や状況」=誰かからの脅迫、地震などの災害などと推測

◎発作の再発への持続的な懸念(予期不安)

◎再発を避けるための回避行動

◎予期不安や回避行動により日常生活や社会生活に著しい支障をきたす

◎これらの症状(繰り返すパニック発作、予期不安、回避行動など)が薬物や他の身体疾患(甲状腺機能亢進症など)によるものではないこと

出典・引用:ICD-11, WHO  ICD-11 for Mortality and Morbidity Statistics
※ICD-11の日本語版は2027年頃に発表予定(2026.1月時点)。引用文はAI和訳を参考に作成しています。

いずれの基準にも、予期しないパニック発作が繰り返し起こり、そのために予期不安や回避行動が現れるとあります。
ICD-11(WHOの国際疾病分類)では「日常生活や社会生活に著しい支障」と明記されているところが、若干の違いでしょうか。

ぴょん
ぴょん

その他にも診断基準、発作(パニック)の医学的な定義など、細かく(本当にかなり細かく!)定義・説明されています

ここでは最後に、「パニック障害」と「パニック発作」の決定的な違いについて、ICD-11(WHOの国際疾病分類)で説明されている内容をご紹介します。

そう、「パニック障害」と「パニック発作」は別モノなのです。
※診断基準や発作の医学的な定義はまた別の記事にまとめたいと思います。

パニック障害とは、パニック発作が何度も再発し、そのために発作への予期不安回避行動が現れる精神疾患です。

ぴょん
ぴょん

「パニック発作」自体は、パニック障害を患っていない人にも起こる場合がある!

誰にでも起こり得るパニック発作の例

【例】突然、家に強盗が押し入り、刃物や銃で脅された
→あまりの恐怖に全身が硬直し、冷や汗が滝のように流れ、心臓が破裂しそうな動悸に襲われる

【例】いきなり巨大地震に襲われた
→突然の出来事に腰を抜かし、ガタガタ震えが止まらず過呼吸に襲われる

【例】大勢の前でプレゼン中、大きなミスをしてしまった
→途端に目の前が真っ白になり、激しい動悸に襲われその場に座り込む

こうした誰にでも起こり得るパニック発作は、心理的または身体的な脅威(強盗に脅される、巨大地震、大勢の前でのミス等)が実際に起こり、それに対する反応として現れます。

ICD-11(WHOの国際疾病分類)の「正常との境界(しきい値)」欄では、

「これはごく正常な反応であり、こうしたパニック発作が起きたからといって診断対象にはならない(パニック障害を患ったというわけではない)」
出典・引用:ICD-11, WHO  ICD-11 for Mortality and Morbidity Statistics内の「Boundary with Normality (Threshold)」欄

と説明されています。

その後も繰り返し発作に襲われたり、その発作をきっかけに予期不安や回避行動が現れた場合は、パニック障害を発症した可能性があるため診断対象となるでしょう。

逆に、なんのキッカケもなく、日常生活を送っていて突然パニック発作に襲われる場合があります。

そしてそれを何度も繰り返し予期不安などにも悩まされる場合、それはパニック障害を発症した可能性があり、早急に精神科を受診する必要があります。

突然すぎて、恐怖と戸惑い1000%ですね(汗)

私の場合、いつもどおり会社に出勤した矢先、エレベーターの中で突然パニック発作に襲われました。その直前に大地震が起こったわけでもなければ、誰かに脅されたり交通事故に遭ったわけでもありません。

なんの予期もなく、本当に青天の霹靂のように激しい動悸と気の遠くなる感じに襲われ、それは「死」が頭をよぎるほどの恐怖でした。

この体験について、下記の動画の一部で語っています。
(語っている部分は 8:57 発作の起きる場所です。概要欄からスキップ再生可能)

ぜひご視聴いただければ嬉しいです♪

ぴょん
ぴょん

この記事が参考になれば嬉しいです♪

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